子供の写真を見返して思ったこと
ウチのトイレに掛けているカレンダーには毎月その季節の我が子の写真を貼っています。
といっても今はもう子供たちは大きくなって成人しているのだけど
十数年前の幼い頃の写真だけを貼っています。
これがなかなか楽しめるんです。
以前は糸井重里さんのドコノコという犬猫の写真のカレンダーを掛けていて可愛く面白く家族にも好評でした。
毎年このカレンダーにしていたが、ある年のカレンダーから糸井さんが編集から外れたのか作風が変わって奇をてらった内容になってからカレンダーを変えてみました。
日付・曜日・祝日程度のシンプルなものにしたのだが、家族からつまらないカレンダーになったと苦情が出ました。
自分でドコノコカレンダーの真似をして犬猫の写真をどこからか持ってきて貼ってみたが全然面白くもなんともないんです。
その時、いっそウチの子たち(犬猫ではなく人間)の写真を貼ってはどうだろうと思いついたんです。
デジタルで保存されている写真のファイルを引っ張り出して、季節感を出すためにカレンダーと同じ月の写真の中からよく撮れているものや面白いものを10枚程選んで印刷し、カレンダーのメモを書くところに貼り付けていきます。
完全にアナログです。貼り付けるスペースは狭いので写真を切ったり重ねたりしてテキトーにレイアウトします。
ただ、最後にオチをつける写真をもってきたり的なことは面白がってやります。
あとは子供によって差がつかないように写真の数や大きさを同じくらいにして平等に見えるように注意します。
家族からのクレームはなく、反応は薄いが、きっとカレンダーを見ていろんなことを感じていると思います。
それは私自身が作っているにもかかわらず、いろんなことを思うからです。
まず、子供の写真をマジマジとこんなに見る機会はありそうで今までありませんでした。
そうなんです。撮った写真は撮った直後は見るのだけど一度しまってしまうとあまり見返すことがないですね。
あったとしてもパラパラと見るだけだったんです。
ところがこのカレンダーをトイレに貼るようになってから、同じ写真を何度もじっくり見ることになります。
そうするといろんなことに気づくことができました。
その中でも驚いたのは
ということです。
母親にはとびっきりの無条件の飾らない顔を見せていたんです。父親の私には見せない顔です。
思えばこれは当然のことなのかもしれません。母親と子どもの関係は無条件のものだからです。
父親はどうでしょう。父親は子どもに条件付きの関係にあるように思います。いつもおどけて見せたり、いい子にしてみせたりされている気がします。
別に子どもがなついていないとか、そういうわけではないのです。
仲はいいんです。それでも子供から見た父親と母親はちがいますよね。
自分自身のことを考えてみればわかります。自分の母親と父親にもっている距離感は明らかにちがいますよね。
ある人に言わせると「子供は父親を母親の友達くらいにしか思っていない」そうです。
父親としては残念ですが、そこはこの際、認めるしかないですね。
それより、その「母親にしか見せない顔」がとてもいいんです。
子供の本来持っている「強さ」「明るさ」「元気」「素直さ」がすべて自然ににじみ出た最高にいい顔なんです。
楽しそうな瞬間のいい顔とは違う、なんでもない瞬間なんだけど
このカレンダーにしてもしばらくは家族の反応はあまりありませんでした。
私自身もカレンダーの写真を見て、なにかを思って家族に伝えようと思ってもトイレを出るとすっかり忘れてしまうので家族も同じなのかもしれない。
そんなある日、娘が自分の子供の頃の写真がとてもかわいいことに気づいたと言ってきました。
口には出さないが、きっと他にもいろんなことを感じていると思います。
2020年からはこのカレンダーはアナログからデジタル化しました。
自作のExcelとWordでPC上で作成してカラー(光沢写真)印刷しています。
テンプレートなど探してみたのですが、自分のイメージどおりのものが見つからず自作しました。
日付・曜日・祝日・家族の記念日の縦長のカレンダーに写真を自由に貼り付けるスペースを大きくとったものを作りました。
Wordだけで写真の貼り付け、拡大・縮小、トリミング、重ね順変更が自由にできます。明るさやコントラストなどの変更までできます。
アナログではサイズやレイアウトが変更できず、できあがってもフラストレーションがあったので、デジタル化して自由になりました。
来月のカレンダーを作るのが楽しみです。家族の反応も楽しみです。
そして自分の家族の幸せな瞬間を毎日見れることを自分自身が楽しみにしているんです。
と今は思うから。
あなたもやってみませんか。きっと楽しめると思いますよ。
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